So-net無料ブログ作成
検索選択
S.ショート・ストーリィ ブログトップ

「待ちぼうけ」 [S.ショート・ストーリィ]

「あ、忘れ物した。ちょっと待ってて」
学校の帰り道、ショーゴはそう言ってもと来た道を引き返して行った。
僕は言われた通り、信号機のある四つ角で待っていた。が、30分待っても
彼は戻って来ない。
もしや事故にでもあったのでは…と思って、学校まで捜しに戻ったけれど、
彼には出会わなかった。
彼の家へ電話をしてみんなであちこち捜し回ったが、彼は見つからない。
一ヶ月、二ヶ月たっても彼は見つからなかったし、戻って来なかった。
いつしか僕は卒業するまでの毎日、ショーゴと最後に別れた四つ角で、
彼を待つようになった。学校を卒業した今でも時々あの四つ角へ行っては、
消えた時そのままの姿でショーゴが帰って来るのを待っている。

−END−

これは某誌のテーマ投稿に応募した作品を、少し改訂したものです。
学校は、既に卒業してからの作品です。


「鈴の鳴る音」 [S.ショート・ストーリィ]

むか〜し学生の頃(高校生だった筈f^_^;)、某新聞に学生向けのコーナーがあって、
その中に短編を四百字詰原稿用紙1枚以内に書いて下さい、という募集もありました。
で、おもしろがっていくつか投稿していたのです。
その中のものも含めて、ぽちぽちと載せてみようかなぁ…なんて思いまして。
(誰かさんからのリクエストもありましたし(笑))
どれだけ続けられるかわかりませんが、良かったら読んでやって下さい(笑)。
これは、一番初めに書いたものが残っていないみたいで、記憶で書き直しました。
(何しろ、ロングヴァージョンとかコミックとか、沢山改訂したものですから…(笑))

***********************************

 この街にいつの間にできたのか、不思議な店がある。
見た目はごく普通の雑貨屋なんだけど、並んでいる品物が変わっている。
水の中で燃えるロウソクとか、人間そっくりに動くマリオネットとか…。
中でも一番不思議なのが、鈴が沢山ある事…!
鈴好きのボクには、もってこいの店なんだけどね。
 今日も学校帰りにまた、その店に立ち寄った。
「こんちは〜。今日は、何かいいのがあったら買うよ〜。」
「いらっしゃい。…そりゃ、ありがたい。ゆっくり探しとくれ」
 たくさんある鈴をながめていると、足元でチリンと音がした。見ると、今まで
気がつかなかった小さめの鈴が並んでいる。
「ねぇ、店長。この十二支の鈴、前からあったっけ?」
「どれ?…ああ、前からあったよ」
「ふ〜ん。どうやったら、こんな風な鈴ができるのかなぁ…」
「…見せてあげようか、作り方」
「え…?」

ガラガラガラ…!!

 壁にあった鈴が落ち、店長が歩いてくる気配がした。
「やれやれ。随分と暴れ回ったものだ。お。…今回もまずまずの出来だな」
そう言ってつぶやいた彼の手の中で、ボクの体がチリンと鳴った。

−END−


S.ショート・ストーリィ ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。